【特集】 川口市の水道

2025.10.26

今回は、川口市の水道について、周辺知識も含めて詳細に調査しました。ぜひご覧ください!

 

水道インフラは、電気やガスと同じように生活に欠かせないライフラインの一つであり、気にされている方も多くいらっしゃるかと思います。

 

川口市の水道代が値上がる?

川口市では来年2026年4月から水道代が値上げとなる予定です。多くの川口市民にとって「値上げ」は関心の高い話題ですよね。

 

具体的にどのくらい値上げするのか?一番気になる点ですが、一般家庭の1カ月の水道料金(口径20ミリ)は現行の税込み1,815円から、396円増の2,211円へと引き上げられる計算です。

 

そして、今回の値上げのタイミングでこれまで設けていた「基本料金」制度は撤廃される予定でより使用料の実態にあった料金体系になる見込みです◎

 

値上げの理由としては下記のことが説明されています。

■配水量の約9割を占める県営水道の料金が26年度から自治体への配水料金を値上げする

■老朽化する水道設備の維持や更新にコストがかかる

 

この通り、川口市の水道水の約9割は「埼玉県」から購入していて、残りの約1割は市内の井戸からくみ上げた地下水を浄水処理して作られた「川口の水」となります。この9割を占める県営水道が値上げすることで購入コストが上がるため、川口市の水道料金も値上げとなるようです。

 

 

地域によって水道料金が異なるのはなんで?

水道料金は地域によって差がありますが、川口市の水道料金の平均は全国の中でも少し高めです。地域ごとに違う水道料金ですが、どうして差ができるのか簡単にまとめてみました!

 

まず、地域の地形、水源の種類、設備の古さによって、その地域でかかるコストが大きく変わり、結果として水道料金にも差が生まれます。一番大きな要因は「どこから水を取っているか」です!自分の住んでいる市に、井戸などの地下水源が多ければ水を「買わず」に済むので、料金を安くできます。一方、川口市のように水を購入する場合、その仕入れ費用がかかるため料金が上がるということです。

 

まとめると、水道料金が安い傾向にある自治体には下記のような特徴があります!

 

■近くに良質な水源(地下水や河川水)がある

■ 降水量が多く、水源が枯渇しにくい

■高低差が少ない

■人口が集中しすぎず、広がりすぎない地域

■施設の老朽化が少なく効率的に運営できる

 

 

それでは、さらに詳しく川口市の水道料金の仕組みについて見ていきましょう!

 

 

川口市の水道料金が比較的「高い」と言われる理由

川口市の水道料金には以下のことが関係しています。

 

―自前の水源が少なく購入水が多い

先程も出てきた通り、川口市は独自の水源(井戸など)が少ないため、ほとんどの水を埼玉県から購入しています。この購入水は、自治体が自前で供給するよりもコストが高くなります。

 

―地形と人口密度の影響

川口市は都市化が進んでいるため、人口密度が高く、水道管網が複雑です。狭いエリアにも多数の利用者がいるため、老朽管の更新や維持管理などにコストがかかります。

 

―老朽インフラ更新のタイミング

昭和期に整備された水道管が多く、水道設備の老朽化は日本全国で深刻な問題となりつつあります。老朽化した水道管は、災害に強い新しいものに交換する必要がありますが、この耐震化・更新工事には高額な費用がかかるため、この費用をまかなうために料金改定が行われています。

 

 

川口市の水道水は安全◎

水道料金が高いことは川口市のデメリットポイントとも言えるかもしれません。しかし!その分、川口市の水道水は安全性が高く、安心して利用できるというメリットがあります◎

 

―安定した水質と供給

何度も出てきましたが、川口市は埼玉県の「大規模で管理の行き届いた水源」から水を購入しています。高度浄水処理により、水の安全性がとても高いです。

 

―複数ルートによる断水リスク分散

川口市は、一つの水源や浄水場に依存しているわけではありません。例えば、河川、湧き水、地下水などの自然水のみを水源とする地域は一般的に災害時の断水リスクが高まりますが、川口市は複数の県営浄水場から水を受けられるルートを確保しているため、一つの浄水場や排水管が止まっても別ルートからの供給が可能です。

 

―老朽化対策・耐震化が進む

もとより水道料金は、半分以上が水道施設の整備に使われています。古い排水管が更新されて耐震化が進むと、災害時に管の破損や漏水が起こりにくくなり、断水リスクを低減することにも繋がります。

 

まとめると、コストを抑えて老朽化した設備の更新を先送りするよりも、長期的にみて安心かつ安定した水道供給が期待できる仕組みになっています◎

 

―水道料金の透明性が比較的高い

川口市では、使用料別の試算が公開されています。具体的な水道料金をシュミレーションしたい場合は、川口市上下水道局が出している自動計算フォームが便利です。

 

もし新たに川口市への引っ越しを検討している方で具体的な水道料金をシュミレーションしたい場合は、いつもの使用料で計算してみると、川口市に住むとどのくらいの水道料金になるのかがイメージできるのではないでしょうか◎

 

参考:

水道料金・下水道使用料自動計算フォームはこちら🔗

 

 

水道設備の老朽化によるリスク

水道インフラは、飲料水だけでなく、洗濯、トイレ、入浴など、日常生活に直結する欠かせないものですよね。ですが、老朽化が進むなか、能登半島地震では一部地域で5ヶ月以上の長期の断水が生じるなど、いざという時のリスクが明確になりました。

 

今、水道設備の老朽化は全国的に大きな課題となっていて、多くの自治体で災害に備えた更新の取り組みが進められています。

 

老朽化した水道管が破損すると漏水し、いつか断水する恐れが生じるため、老朽化した水道管は災害に強い新しいものに交換する必要がありますが、厚生労働省の調査によると耐用年数を超えた水道管の更新率は1%にも満たないのが現状です。

 

こうした水道設備の老朽化に対応するためには水道料金の値上げが必要だという意見もありますので、このような背景を知ることも大切ですね◎

 

 

まとめ

川口市の水道料金は正直、他の自治体と比べると少し高めに感じる一方で、【高い=悪い】ではなく、理由のある安心型の料金形態になっていることがわかりました。

 

水道料金の値上げは多くの人にとって関心の高い問題ですが、その背景には老朽化したインフラの更新など重要な課題が存在しています。水道は安心と安定した供給を維持するための公共料金として、【値上げ=将来の安心のための投資】ともいえるかもしれません。

 

川口市にお住いの皆さんはもちろん、市外から川口市への引っ越しを検討している方で「水道料金が上がっちゃうのかな?」などと心配されている方がいらっしゃいましたら、今回のコラムをぜひ参考にしてみてください!

 

また、川口市への引っ越しで地域や物件についての不安材料がありましたら、お気軽にご相談いただければデメリットやリスクも正直にお伝えし、後悔のない新生活がスタートできるようお客様をサポートいたします!ぜひお問い合わせください!

 

 

 

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