忘れた頃にやってくる?不動産取得税について
2026.6.11
マイホームの購入では、物件そのものの価格だけではなく、その他にかかる諸費用がありますが、新居での生活が始まってから届くのが【不動産取得税】の納税通知書です。
名前は聞いたことがあっても、実際どんなものでいくらくらいかかるのか、支払う立場になってみないとわからないものですよね。今回はその【不動産取得税】について説明していきます!なお、税制は、社会情勢や経済変化に対応するために基本的には毎年1回見直しが実施されている為、現時点での内容としてご参考になれば嬉しいです!さっそく見ていきましょう◎
不動産取得税とは?
不動産取得税とは、戸建てやマンション、新築や中古にかかわらず、住宅を購入し不動産を取得した人に課せられる地方税です。登記の有無や有償・無償にかかわらず課税となります。具体的には、売買による購入はもちろん、建物を新築・増築した場合や、贈与された不動産を取得した場合も課税の対象となります。
マイホームを購入するとかかる「固定資産税」や「都市計画税」といった毎年支払う税金とは異なり、「不動産取得税」は不動産を取得したときに、その不動産がある都道府県に対して一度だけ支払う税金です◎
納税通知書は、自治体によって届くタイミングが多少前後しますが、一般的に不動産の登記を終えてから4ヶ月~半年後、新築の場合は建物の調査を経て、登記から半年~1年ほど経ってから届くため、新生活が落ち着いた頃に「まだ税金があったのか」と驚く方もいらっしゃるかもしれません。
納税額はどのくらい?
不動産取得税は、なんだか複雑そうに思えますが、計算式はシンプルです!
【計算式】
不動産取得税額 = 不動産の価格(固定資産税評価額)× 税率
納税額は上記の計算式に基づいて算出されますが、ここで注意したいのが、課税の基準となる金額です。「不動産の価格」とは実際に支払った購入金額ではなく、市町村の「固定資産課税台帳」に登録された価格となります。
固定資産税評価額は、毎年4月~6月頃(自治体による)に送付される「納税通知書・課税明細書」または、取得した不動産のある市町村役場で確認するか、不動産会社を介して物件を購入する場合は、営業担当者に確認するとよいでしょう◎
税率
土地と住宅にかかる税率は、本来4%ですが、現在は特例によって3%に引き下げられています。しかし、店舗や事務所など住宅以外の家屋は、本来の4%となりますので、不動産取得税の算出時は税率に注意しましょう!
■土地・・・3%
■住宅・・・3%
■住宅以外の家屋・・・4%
評価額1/2の特例
宅地(および宅地比準土地)については、税率の軽減に加えて、土地の固定資産税評価額の2分の1を課税標準額とする特例があります。この特例は、2027年3月31日までの取得が対象です。
【この場合の計算式】
不動産取得税額 = 固定資産税評価額 × 1/2 × 3%
軽減制度について
さて、ここからが重要なポイントです◎
不動産取得税を算出すると何十万円と高額になることもありますが、税率・課税標準の特例に加え、さらに税金を軽減してくれる制度があります。これを申請するか否かで、納税額が大きく異なりますので、条件別に詳しく見ていきましょう!
建物:新築住宅の場合
一定の要件(床面積)を満たす新築住宅は、住宅の評価額から一定額が控除されます。
【控除額】
・一般住宅の控除額:1,200万円
・認定長期優良住宅の控除額:1,300万円 ※2031年3月31日までの特例
【主な要件】
床面積要件:
・令和8年3月31日までの取得:50㎡以上240㎡以下
(戸建て以外の賃貸住宅は1戸当たりが40㎡以上)
・令和8年4月1日以降の取得:40㎡以上240㎡以下
※この床面積は、埼玉県の要件となります。
居住用件:
自身が住むマイホームだけでなく、セカンドハウスや賃貸用のアパート・マンションでも適用可能
建物:中古住宅の場合
中古住宅の場合、控除額は一律ではなく、その住宅が新築された時期に応じて段階的に設定されています。また、控除対象となるのは、次の要件に全て当てはまる住宅となります。
【主な要件】
居住用件:
取得者が自らその取得した住宅に居住すること
床面積要件:
・令和8年3月31日までの取得:50㎡以上240㎡以下
・令和8年4月1日以降の取得:40㎡以上240㎡以下
※この床面積は、埼玉県の要件となります。
耐震基準要件:
昭和57年1月1日以降に新築された住宅であること
(または、昭和57年1月1日より前に建築された住宅は、建築士などによって新耐震基準を満たしていることを証明する)
【控除額】※住宅が新築された時期に応じて異なります
・平成9年4月1日以後:1,200万円
・平成元年4月1日〜平成9年3月31日:1,000万円
・昭和60年7月1日〜平成元年3月31日:450万円
・昭和56年7月1日〜昭和60年6月30日:420万円
住宅用土地の場合
軽減対象となるのは「新築住宅」または「中古住宅」用の土地です。その土地上に対象となる住宅がある場合、土地の税額から下記①②のいずれか大きい方の金額が差し引かれます。
【控除額】
①一律45,000円
②「土地1㎡あたりの評価額 × 住宅の床面積の2倍(上限200㎡) × 3%」で計算した額
【主な要件】
新築住宅用の土地の場合:
土地の取得日から3年以内に建物を新築する(土地先行取得)、あるいは新築住宅を建てた人が新築後1年以内にその土地を取得する(建物建築先行)ことが条件です。また、新築未使用の住宅・土地を新築後1年以内に同じ人が取得している場合(同時取得を含む)も対象となります。
中古住宅用の土地の場合:
土地の取得日から1年以内にその土地の中古住宅を取得、あるいは中古住宅を取得してから1年以内にその土地を取得することが条件です。
申請方法について
ここまで説明してきた「不動産取得税」の軽減措置を受けるためには、申請が必要です!自動的に適用されるわけではありませんので、次の手順を参考にして忘れずに行うようにしましょう◎
都道府県税事務所へ申請する
不動産取得税は国税ではなく地方税のため、申告先は取得した不動産の所在地を管轄する都道府県税事務所です。申請期限は、不動産取得から60日以内とされるケースが多いですが、正確な期限は各自治体によって異なります。必ず管轄の都道府県税事務所へご確認ください。
必要書類を準備する
軽減措置を受けるためには、次のような書類が必要となります。ただし、こちらも自治体によって必要書類が変わる場合がありますので、事前に確認しておくことがおすすめです。
・ 住宅の登記事項証明書(登記簿謄本)
・売買契約書や売買代金の領収書
・(中古住宅の場合)耐震基準適合証明書
・(長期優良住宅の場合)認定通知書
申請を忘れても還付請求ができる
もし、申請が間に合わずに軽減措置が適用されなかったとしても、諦めないでください!不動産取得から5年以内であれば、一度納付した上で「還付請求」することができます。既に納税している方も、軽減措置の申請漏れに心当たりがあれば都道府県税事務所に相談してみてください。
まとめ
不動産を取得した人に課せられる不動産取得税は、軽減措置を適切に利用すれば、住宅を取得する方の負担を大きく軽減できる制度です!
また、不動産取得税は地方税であるため、都道府県によって軽減措置の適用要件や申請期限などの内容が異なる可能性があります。こちらのコラムは参考程度にお役立ていただけたら嬉しいです。最新情報は必ず各都道府県税事務所のホームページや窓口にてご確認ください◎
「マイホームを検討しているけど、税金のことがよく分からない」「新築・中古どちらにするか迷っていて税金について知りたい」という方は、ぜひお気軽に不動産カエルにご相談くださいませ。

