【賃貸】虚偽の申込内容に注意!
2026.3.20
春の繁忙期シーズンもピークが過ぎて、少しずつお問い合わせが落ち着いてきました。今年もさまざまなお客様からご相談をいただきましたが、今回はその中でも少し変わった案件をご紹介します。
自主管理を検討しているオーナー様や、これから不動産経営を始める方、あるいは申込内容を少しくらいオーバーにしても大丈夫だと思っている方などに、「虚偽申告ってこんなこともあるんだ」と知ってもらえたら嬉しいです。
虚偽の申込内容に注意しましょう
市内の不動産会社から紹介されたお客様が、当社管理物件に申込をされました。その会社の営業担当から聞いた入居希望者の情報は次の通りでした。
・大変人柄の良い御夫婦
・日本国籍の奥様(※結婚しても日本国籍のまま)
・フィリピン人のご主人
・お二人ともフィリピンでネット診療をメインにした医者として仕事をしている
・お子さんに日本の教育を受けさせたいので、帰国して引越先を探している
申込書には奥様の身分証(漢字フルネーム)が添付されていましたが、気になる点が2つありました。
①日本国籍の奥様がフィリピンで医者として働けるのか
②ご主人は在留カードを持っていないのか
違和感を感じたまま進めるわけにはいきません。厚生労働省の資料を調べ、入管局に問い合わせをしたところ、フィリピンの法律では海外籍の人に医師免許はほぼ確実に発行されず、在留カードは入国時に即時交付されることが判明しました。
改めて紹介元の不動産会社に確認を依頼すると、奥様も実はフィリピン生まれのフィリピン国籍の方で、ご主人は観光ビザで入国していることが分かりました。この件は、身分詐称の申込書ということで貸主様から【契約自由の原則】に基づいて契約見送りの希望があり、契約(入居)には至りませんでした。
賃貸担当としては、何となくの違和感を見逃さなかったことで身分詐称を見つけ出しました。 ではここから、賃貸の申込ではどんな点に注意すればいいのか、簡単に解説していきます。
賃貸物件の申し込みとは?
賃貸の申し込みとは、「この部屋を借りたい」と意思表示する手続きです。賃貸物件は誰でも希望すれば入居できるわけではなく、大家さんや管理会社、保証会社の審査を通過した人が借りられます。
特に重視されるポイントは、家賃を滞納せずに払ってくれるかどうかです。
申込書には以下のような入居者の基本情報が必要です。
・氏名、住所、生年月日、電話番号
・勤務先、年収
・同居人・家族構成
・引越し理由、契約開始希望日
・連帯保証人の情報(必要な場合)
これらを総合的に見て、大家さんや管理会社は入居の可否を判断します。
よくある虚偽申告のパターン
部屋を借りるために、つい嘘の申告をしてしまう人がいます。よくあるパターンを見てみましょう。
【希望する物件に、以下の方が不可とされているため隠してしまう】
・ペット不可物件でペットの飼育を隠す
・単身用物件で同居人がいることを隠す
・借金や滞納歴を隠す
・夜職(水商売)を隠す
【申込情報で嘘をついてしまう】
・年収を多めに偽る
・無職なのに仕事をしていると偽る
・アリバイ会社を使う(架空の会社に勤務しているように装う)
これらをしてしまうと、審査に通ったとしても入居後に隠し事がバレて【信頼関係の破綻】として解約通知をされる可能性があります。審査に不安があったとしても大切なのは、隠し事・嘘の申告をせずに仲介会社に正直に相談することです◎
嘘を見抜くポイントは「違和感」
書類上では断る理由がなくても、申込内容の細かい部分を一つ一つ精査していくと、これまでの経験から、「あれ?」と不自然に思うことがあります。その違和感を見逃さないことが重要です!
たとえば、
・20代で勤続年数1年未満なのに家賃15万円の物件(※最初から払う気が無いといったケースがまれにあります)
・本当にすぐにでも契約したいとやたらと入居を急いでいる(※今、住んでいる住居を滞納、あるいはトラブルで解約されそうというケースが多々あります)
・本人確認書類(免許証・在留カードなど)をなかなか提出してくれない(※申込内容が虚偽のケースがあります)
といったことが違和感になる事が多いです。
もちろん、こうしたケースが必ずしも虚偽申告とは限らず、実際には事情があって問題がないことも多いです。しかし、気になる点があればしっかり確認することが大切です。
違和感を無視して契約してしまうと入居後のトラブルや精神的負担が増える可能性があります。懸念点があれば一度保留にし、違和感を残したまま契約をしないことが効果的です◎
まとめ
賃貸契約のトラブルは、申込書の虚偽申告や隠し事から起きることも珍しくありません。冒頭でご紹介したケースのように、見た目や話だけでは分からない部分にもアンテナをはることが、トラブルを未然に防ぐ大きなポイントです◎
【借主様へのポイント】
・書類不備や虚偽などをせず、申込書は正直に書く
・不安なことはあらかじめ仲介会社に相談する
・以前の住居などで賃料滞納などがあれば完済しておく
【貸主様へのポイント】
・申込書の情報や違和感は見逃さない
・疑わしい場合は契約前に確認・保留する
・安心して契約できる相手かどうか慎重に判断する
貸主様にとっては「家賃は払ってくれるのだが、隣室や階下の方とトラブルが多い人」を入居させると、隣室や階下の入居者が退去してしまいます。
これらを意識するだけで、借主様・貸主様がお互いに安心して契約でき、後のトラブルを防ぐことができます。ちょっとした違和感や不安も、放置せずに確認することが大切です。もし迷ったときや不安なことがあれば、いつでもご相談ください!
今回のようなケース以外でも、不動産に関するお困りごとは、お気軽に不動産カエルまでご相談くださいませ◎

