プロパンガス(LPガス)の制度改正
2024.6.10
2024年4月2日 経済産業省より、
プロパンガスの販売方法に関する新たな規制が公布されました。
2017年にもプロパンガス料金の透明化に向けた策定・改正がありましたが、
今回は罰則規定も設けられるため、不透明な料金請求の是正への効果が期待されます。
既にプロパンガスを使っている方や、賃貸でお部屋探しを予定している方など、
毎日の生活にも影響してくるので、改正内容が気になるところですよね。
早速、プロパンガスの新しい取り組みについてご紹介していきます!
過大な営業行為の制限
販売方法の新たな規制の一つ目は、
問題になっていた設備の無償貸与などをはじめとした「過大な営業行為」の制限です。
具体的には、
・正常な商慣行を超えた利益供与を禁止する
・事業者の切り替えを制限するような条件付きでの契約締結を禁止する
これらの「過大な営業行為の制限」は2024年7月2日より施行となり、
7月2日以降にこれらの行為が発覚した場合は、罰則もしっかり設けられるので、
長年問題視されていた「入居者の負担が増えること」も改善が期待できます◎
三部料金制の徹底(設備費用の外出し表示・計上禁止)
規制二つ目の三部料金制とは、プロパンガス料金の内訳を
「基本料金」「従量料金」「設備料金」の3段階に区別して記載することです。
これまで、事業者の行き過ぎた無償提供設備の費用は、
ガス料金に上乗せし、消費者から不透明なかたちで回収しているパターンもあり、
この現状を是正するために講じられます。
また、請求料金の透明性を高めるため 2025年4月2日の施行からは、
ガス消費と関係のない設備費用の料金計上は禁止されるとともに、
賃貸住宅のガス料金は、ガス器具等の消費設備費用でも料金計上は禁止されます。
そのため施行後は、ガス料金の明細を見れば不透明な請求に気付けるので、
「内訳が分からないまま高いガス料金を払う」ことも防止できますね!
LPガス料金等の情報提供
規制三つ目は、賃貸物件に入居する消費者を守るため、
「LPガス料金等の情報提供」が努力義務となります。
賃貸物件は、大家さんや管理会社にガス会社の決定権があるため
入居者がガス代が高いからといって事業者を変更することはできません・・・
ただ、2024年7月2日の施行後は、
物件の入居希望者には事前にガス料金を提示することが必要になり、
入居者から情報提供の要請があった場合は、それに応じることが義務付けられます!
ガス料金が心配な場合は事前に確認することができるので、
あとから「ガス代が高すぎる・・・」なんてことも避けることができますね◎
まとめ
◆改正法の施行日
過大な営業行為の制限・・・2024年7月2日
三部料金制の徹底(設備費用の外出し表示・計上禁止)・・・2025年4月2日
LPガス料金等の情報提供・・・2024年7月2日
目前に迫る今回の改正では、違反行為が発覚した事業者に対し、
「登録抹消」や「罰金」など厳しい罰則も設けられますので、
消費者が不利になるような取引は減少することが期待できます!
また、「LPガス料金は高い」という根強いイメージがついていますが、
ガス料金が適正化されることで、これまでのマイナスイメージも払拭されて、
避けられがちだったLPガス物件も選ばれやすくなるかもしれません◎
ガス会社を変更したいときは
既に不動産カエルでは、
管理物件でLPガスを使用している物件の契約料金の確認と、
料金見直しのプランをLPガス会社と調整しております。
すると、各プロパンガス会社の、入居者への立方(m3)単価の情報データが自然と集まってきます。
時には、「他社さんに比べてちょっと高いようですが・・・」とお伝えすると、
その建物のプロパンガス会社から『入居者様のガス料金を下げます!』と即答で回答があります。
それぐらい不透明な業界だったとも言えますね。
これをご覧になっている方で、不動産カエルで管理を依頼していない物件であっても、ご自宅でも、
「プロパンガス料金について交渉したい!」「安いプロパンガス会社を紹介してほしい」と思う方がいらっしゃいましたら、
不動産カエルがそのお悩みを解決いたします。
少しでも気になる点がございましたら、ぜひお気軽にご相談下さい。