【土地探し】軟弱地盤の見分け方!
2025.4.20
注文住宅を建てるときには土地探しから始まります!理想の土地の条件は人それぞれですが、知識がないまま購入してしまい後から後悔するケースも少なくありません。
そして、土地探しの重要な軸となるのは「エリアと予算」ですが、土地探しの過程では「地盤」もしっかりと確認しておきたいポイントです!せっかく手に入れた土地が実は「軟弱地盤」だと安全性も心配になりますよね。
近年は地震や大雨などの自然災害が相次ぎ、防災への意識もより一層高まっています。そこで、今回は、家を支える地盤を中心に、軟弱地盤とはなにか、軟弱地盤のリスクと見分け方などをご紹介します。これから土地探しを始める方はぜひ最後までご覧ください◎
水辺近くの地盤
軟弱地盤は地盤を形成する層にやわらかい粘土や密度の低い砂が多く、水分を多く含んだ柔らかくて固まりが不十分な地盤のことを言います。日本は世界的に見ても他国に比べて軟弱地盤が多く、関東をはじめとする都市部にも広がっています。
特に池や沼、湖などの水辺を埋め立てた土地や、枯れた川や沢を整地した場所では、地中に水分をたくさん含んでいることがあり、地盤としては弱くなる傾向があります。
また、都市部では、川や水路が地下に埋め立てられ「暗渠(あんきょ)」になったものもありますので、家を建てる際には地盤をしっかり確認しておくと安心です。
※暗渠・・・地下に埋設された川や水路のこと。地表にあっても蓋をして分からないようにしている水路も暗渠と呼ぶ。
傾斜地の盛土
傾斜地はそのままで有効利用することが難しいため、土を盛る「盛土」と、土を切り崩す「切土」によって、平らな土地に造成されます。「切土」のように長い年月をかけて自然にできた地盤に比べると、「盛土」は人工的に土を盛って土地を造るため、盛土部分の土地はどうしても強度が劣ってしまいます。
そのため、切土と盛土が混在している部分に建物を建てると、地盤の強度が異なるため、不同沈下(建物の重みで地盤が沈下し、建物が傾くこと)が起きやすいと言われています。また、盛土や軟弱地盤の上に建物を建てた場合にも、地盤の状態が良くないと建物が傾いてしまう可能性も否定できません。
このようなリスクを考えたときに、造成地に家を建てることに対し不安に感じる方もいらっしゃるかと思いますが、正しい調査や地盤改良工事などを行うことで災害のリスクを軽減できます!
そして、住む上でのメリットとして、傾斜地は水辺から高低差があることが多いため、洪水などの水害を受けにくいです。また、傾斜地は周囲から覗かれにくくプライバシーを保護しやすいこともメリットといえるでしょう◎
盛土・切土にはメリットもあればデメリットもありますので、土地の状況をしっかりと把握しておくことが重要ですね!
軟弱地盤によるリスク
■基礎が沈下して建物が傾く
軟弱地盤の上に重量のある建物を建てると、重さに耐えきれずに基礎が沈下してしまう恐れがあります。長い時間をかけて徐々に地盤が沈下することで、その上に建っている家が少しずつ傾いていきます。
■液状化現象が起こりやすくなる
大きな地震がきた際に、地盤の液状化が引き起こされて建物が沈む場合があります。液状化現象は、砂質土の地盤で起こりやすいという特徴を持っており、軟弱地盤は水を含みやすいため、地下水位が高く緩い砂地盤で発生しやすい現象です。
軟弱地盤を見分けるポイント
【周辺環境からみるチェックポイント】
軟弱地盤であればあるほど、周辺環境にも兆候が表れます。軟弱地盤が原因でなくとも下記のような現象は発生しますが、周辺で複数見つかる場合は、建築会社に相談することもおすすめです!
■土地に高低差がある
■昔、山だった土地
■昔、海だった土地
■近くに川や池、沼がある
■近くに水田がある
■電柱が傾いている
■建物の基礎に亀裂がある
また、国土地理院のウェブサイトでは、過去の広告写真を見る事ができます。
古くは1928年の航空写真から、2007年からは毎年の航空写真を見る事ができます。
このウェブサイトで、購入候補の土地の歴史を調べてみると良いと思います。
※川口市は太平洋戦争の戦後にあたる1945年あたりから、詳細な航空写真があります。
1945年の頃の不動産カエルがあるビルの土地は、水田でした。
しかしビルに傾きもなく、現在の2025年で築40年前後です。
また、当時は不動産カエルの目の前にある道路である【川口市役所通り】が、途中まで伸びてきているがまだ届いていないという点が興味深いです。
【地名からみるチェックポイント】
古くからの地名は、土地の自然環境を示すヒントです。水に関係するような漢字や、「さんずい」が含まれる漢字が地名に入っている地域は、もともと湿地帯だったケースが多いといわれています。
■水に関する漢字
「水」「川」「島」「亀」「鴨」「沼」「池」など
また、古い地名と関連性のない名前が後からつけられている地域もありますので、軟弱地盤の調査をする場合は旧地名を調べてみましょう。地名の本当の意味を調べることで、その土地の特性が見えてくる場合もあります◎
【ハザードマップからみるチェックポイント】
ハザードマップとは、その地域にどのような災害リスクがあるかを示したものです。洪水・土砂災害・高潮・津波によるリスク情報や、地震で液状化が起こりやすい地域などを調べられます。そのエリアの地震や浸水のリスクを把握しておくことも大切です。
(参考資料)
まとめ
家を建てる土地を選ぶ際には、強い地盤を選ぶと安全性は高くなりますが、「軟弱地盤には家が建てられない」というわけでは決してありません。地盤の強度に合わせた適切な対応や工事方法を選ぶためにも、事前の地盤調査で性質を見極めましょう!
また、日本は軟弱地盤が多く、基本的に災害の多い国であることを踏まえて、リスクがあることが判明したら必要な防災対策を行うことが大切です◎
川口市内の土地に関するご相談は、不動産カエルにお任せください!